ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Ｑ、初めて見返したらすごくわかりやすく面白かったよ話＋感想
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Ｑ』、当時見てわけわからんだったのだけど、ゲンロン放送を機会に見直してみたらものすごくわかりやすい話でめちゃよかった！『シン・エヴァンゲリオン劇場版』も公開されたら見にいこうと思いました。以下、話まとめ感想。
ヱヴァンゲリヲンは、挑戦と失敗、「人生」を描いた物語
Ｑも、破と同じく、破でのやらかしを知って人生を諦め閉じていたシンジが、カオルの支えで再度自分の意思で「挑戦」し、「失敗」するという話で、 確かに、『Q』の終わりのシンジから結果だけを見れば、アスカもミサトや周りの人も自分のことを尊重してくれないし冷たいし、カオルくんを死に導いちゃったし、4thインパクトも起こしたので「失敗」なんだけど、これは「失敗」でなく、
途中、カオル（その時はまだ渚くん）がシンジの「どうやったらもっと（ピアノを）うまく弾けるようになるかなぁ」という質問に、「反復練習さ。同じことを何度も繰り返す。自分がいいなと感じられるまでね。それしかない。」と答えるように、「挑戦」したからこそ学ぶことができることってあって、それがすごくうまく描かれているなぁと思った。
シンジもこの人生経験（『Q』）を経たことで、 カオルという気を遣ってくれる存在に出会え、一緒に何かをするという楽しさを知ることできたし、（本人は失敗と思ってるけど）死にも直面できたし（たぶん『シン」に生かされる）、 綾波も「助けた綾波じゃない」って不貞腐れていたけど、シンジが繰り返し話しかけたことでただ命令を聞くだけの意思のない綾波（その意味でシンジと同じ）が自我に芽生えさせるきっかけをつくることができている。
失敗がないゲンドウ
反面、シンジの父であるゲンドウは、まだ最初の段階（破のシンジの位置）で、「自分の願いのため」に全てを犠牲にして成し遂げようとしてる。（「碇は自分の願いのために」というセリフ、破でミサトが覚醒シンジにいうセリフだけど、同じセリフを冬月がゲンドウに再考を促す際に使ってて驚いた（57:00~））
エヴァの根幹
エヴァの話っておそらく根幹は、自分は変わらず世界に変化求めるのでなく、自分が変わることで自分の世界の見方を変えましょうって話で、 （51:00あたりで、渚が前者の態度で人類補完計画をしようとするリリンを批判してるのと同じ。「生命は世界に合わせて自らを変えていく存在。リリンは自分でなく世界を変えていく」） ゲンドウが前者の象徴的存在で、シンジが前者から後者に変わろうとする存在として書かれてる。 こういうのをきくと、シンジぐらいの子供だけにむけて、「大人」になれとか、マリが最後言うように「世間を知りやがれ」と言うのを思い浮かべるけれど、これはゲンドウみたいな大人にも当てはまるよって言ってるところがエヴァの大事なところなんだと思う。
「二人ならいいことあるよ」(1:03~)
あと、カオルくんって、序から意味ありげに出てくる謎存在だったけど、Qみてその理由がわかった気がして、 「人生、挑戦が大事です。失敗をするのが大事」というけれど、それってなかなかひとりでするのは難しいし、山あり谷ありだからコケたとき自分ひとりでそれを抱えられないからこそ、なかなか挑戦できないわけで（まさにシンジくん状態）、
カオルくんのようにそっと支えてくれる、いいねって言ってくれる、信頼してくれる存在、思いあれど「エヴァに乗るな」などと強く言ってこない存在がいたら、ぜんぜん違うよなぁと思った。
シンエヴァで気になるところ。
また「失敗」を悔やんで閉じこもるであろうシンジが、最後どういう形で挑戦に向かうのか。本人は敵視していて気づいていないけど（そしてああいう態度取られたらそう思うのやむなしだけど、）アスカとかミサトもシンジのことを気にかけてくれているわけで、そう言う周りの人に気づけるか。（ストーリー的に気づくのだろうけど）
自我に目覚め始めた綾波モデル。徐々に破の綾波になっていくのか（それはそれで普通のストーリーだからつまらないので）、別の回路で繋がって欲しい
ゲンドウ。おそらく失敗し、冬月なのかシンジなのかはたまたエヴァなのかわからないけど、誰かに救われるはず。その展開気になる。今の流れ的にボス的存在、失敗、空っぽ、救済になりそう。その救い方が気になる。普通にはしないはず。
カオルくん。序から「今度こそ君を救ってみせる」とループ発言みたいなのを繰り返してるけど、本当にループしているのか。それとももっと前にあったことがあるという設定なのか気になる。
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